この記事では、交通事故が起きたときに警察へ連絡する必要がある理由と、届け出ておくことがあとからどのように役立つのかをお伝えします。
「事故を起こしたら警察を呼ぶもの」と聞いたことがある方は多いでしょう。
では、車に少し傷がついた程度の事故や、相手のいない単独事故でも、警察へ届け出る必要があるのでしょうか。
届け出をする理由
まず結論としては、軽微な事故であっても、警察へ連絡をしましょう。
理由としては主に2つあります。
理由1 法律で定められている
詳しい法律の解説は専門家に譲りますが、警察への報告は道路交通法という法律で定められた義務となっています。
理由2 事故の状況を客観的に確認するため
保険の実務寄りの話になりますが、
保険会社は事故の連絡があった場合、いつどこで、どのような事故が発生し、何にどのような損害が発生したのか、を確認する必要があります。
そのために、事故の当事者から話を聞いたり、ドライブレコーダーがあれば映像を確認したり、どんな場所で起こった事故かを地図で確認したり、どこにどんな傷がついたのかを確認したり…
このようにたくさんの情報を集めていきます。
当事者にお話を聞く場合によくあることとして、
とっさのことでよく覚えていないケースや、勘違いや思い込みで違う内容を話してしまうケース、こちら側と相手側で主張が全く異なるケースをたくさん見てきました。
また、時間が経つにつれて話す内容が変わっていく人も多くいました。
そんな中、事故直後に警察へ届け出ておくことは、事故が起きた事実や、当時の状況をあとから確認するための重要な手がかりになります。
一方、警察への届け出がない場合は、事故状況を確認するために、通常よりも詳しい確認が必要になることがあります。
届け出をするとどうなる?
警察へ事故を届け出ておくと、後日、「交通事故証明書」の交付を申請できます。
交通事故証明書は、警察から提供された資料をもとに、自動車安全運転センターが事故の事実を証明する書類です。
交通事故証明書は、事故があったことを確認するための重要な書類です。
事故がなかなか解決しないときには、裁判など法的な場で交渉をするケースもありますが、その場合も交通事故証明書は証拠のひとつとして取り扱われます。
よくある質問
交通事故証明書は自分で申請しないといけない?
→保険会社が取得の手続きを行うこともあります。
自分で申請する必要があるか分からない場合は、保険会社の担当者へ確認してみましょう。事故の当事者が自分で申請することも可能です。
交通事故証明書で何がわかるの?
→事故の日時、場所、当事者の情報、車両ナンバー、ぶつかったもの(電柱、など)、事故の形態(追突、接触)などがわかります。
今からでも警察に届け出はできる?
→事故が起きたときは、その場からすぐに警察へ連絡するのが原則です。
すでに現場を離れてしまった場合は、そのままにせず、できるだけ早く事故現場を管轄する警察署へ相談しましょう。
後日の届け出をどのように受け付けてもらえるかは、事故の状況や警察の判断によって異なります。
警察を呼ばないと保険がおりない?
警察へ届け出ていないという理由だけで、必ず保険金が支払われなくなるとは限りません。
ただし、保険会社は保険金を支払うために、事故が起きた事実や事故状況、損害との関係などを確認する必要があります。警察への届け出がない場合は、追加の資料を求められたり、通常より詳しい確認が必要になったりすることがあります。
そのため、支払いの判断までに時間がかかることや、確認できる資料が不足している場合には、保険金の支払いが難しくなる可能性もあります。
最終的には、契約内容や事故状況、確認できる資料をもとに、一件ずつ判断されます。
警察へ届け出なかったことで、あとから困ることも
事故直後は
• パニックになってしまった
• 相手と「大丈夫ですね」と別れてしまった
• 軽い傷だと思った
• 単独事故で「呼ばなくていい」と勘違いした
このような理由で、悪意がなくても警察へ届け出ないままその場を離れてしまう方のお話をよく聞きました。
しかし後になって、相手から修理代を請求されたり、事故状況や責任割合について話が食い違ったりすることもあります。
また、事故が起きた事実や状況を確認できる資料が少ないことで、保険会社から詳しい確認を受けたり、解決までに時間がかかったりする場合もあります。
まとめ
小さな事故でも、警察は呼びましょう。
面倒に感じるかもしれません。
相手に申し訳なく感じることもあるかもしれません。
それでも、事故直後の届け出は、
あとからのトラブルや誤解から自分を守ることにつながります。
警察を呼ぶことは、相手を困らせるためではありません。
自分自身を助けるためでもあるのです。
